妊娠中でも食べていい寿司ネタ!刺身や生魚でもこれならOKネタ厳選10個

妊婦雑誌などを見てみると、「妊娠中は刺身、お寿司は控えましょう」なんて書いてあることがあります。
これは水銀の危険性、食中毒などの問題があるからです。
でも日本人ならお寿司も食べたいときがありますよね!妊娠中に食べられるお寿司を厳選してみました。
Contents
妊娠中に食べられるお寿司のネタ10選
それでは、具体的に妊婦が食べられるお寿司のネタについて紹介します。
次の寿司ネタ10個は、水銀の量が少ないものです。
マグロのような大型魚は水銀の量が多く避けたほうがよいようですが、週に1回など回数を制限すればまったく食べられないわけでは無いようです。
気になる方は次のような寿司ネタを中心に食べてみてはどうでしょうか。
1・サンマ
青魚の魚でDHAを多く含んでいるため、妊娠中にも積極的に食べたいネタです。
秋になると脂が乗ったサンマが出ますから、好きな方は食べてみてください。
ちなみに、サンマのお寿司にはショウガが乗っており、ショウガには殺菌作用があるため、食中毒予防にも繋がります。
サンマは魚のなかでも水銀の含有量が少なめのため、妊娠中でも制限する必要はありません。
総水銀含有量/0.058µg~0.16µg
2・サバ
サバも青魚の一種です。
最近ではサバを食べると血液をさらさらにし、代謝を上げて痩せやすくなるともいわれています。
妊娠中は肥満にも注意しなければならないため、体重が増えてしまった方はサバを食べて体重をコントロールしてみましょう。
サバもサンマ同様に水銀の含有量が少ないため、妊娠中でも安心して食べられる魚です。
同等の水銀量なのは、ほかにもイワシもあります。
総水銀含有量/0.104µg~0.47µg
3.・卵
お寿司でも卵のように調理されているネタなら、食中毒の心配がありません。
おすし屋さんの卵はダシが入っていて家庭では出せない味ですから、お寿司として楽しむのもおすすめです。
4・アトランティックサーモン
サーモンが好きな若い女性も多いですね。
比較的水銀が蓄積しにくいようです。
鮭類にはアスタキサンチンというアンチエイジングによい抗酸化パワーが強い栄養素もありますから、体によい魚だといえます。
サーモンは養殖で育てられるものも多く、自然界で水銀を含む餌を食べて、体に蓄積してしまう心配がありません。
さらに養殖のサーモンなら、100%寄生虫がいないといえます。
天然の鮭に寄生虫リスクがあるのは、オキアミを食べるからです。
オキアミを媒介して鮭が寄生虫に感染させるため、人工飼料で管理されている養殖サーモンは100%寄生虫が存在していません。
アニサキスという寄生虫リスクがあるのは、天然の鮭や川の鮭です。
日本産の鮭は寄生虫の問題から、生で出回っているものは殆どありません。
サーモンの刺身=養殖魚のため、妊娠中の方でも安心して食べられます。
アニサキスがいる可能性が高いのは、加熱用の天然鮭やいくらです。
妊娠中の方は自家製のいくら丼は避けたほうがよいでしょう。
総水銀含有量/0.025µg~0.07µg
5・エビ
エビ類も水銀の蓄積が少ないため妊娠中に食べてOKです。
生活習慣病の予防によいキチン、鮭と同様に赤い色素のアスタキサンチンが含まれています。
エビのような水産動物は、魚介類のなかでも水銀の量が少なめです。
大量に食べることは少ないため、妊娠中でも安心して食べられる寿司ネタでしょう。
ボタンエビの総水銀含有量/0.068µg~0.105µg
6・タコ
タコはアミノ酸の一種であるタウリンが多く含まれています。
動脈硬化などを予防する働きが期待でき、心臓病を防ぐことができるでしょう。
タコもエビ同様に水銀の量が少なめのため、妊娠中に食べられます。
総水銀含有量/0.02µg~0.42µg
7・イクラ
高タンパクで低脂肪な食材です。
ビタミンやDHAなども含まれています。
水銀に関しては含有量が少ないため、妊娠中でも食べられるといえるでしょう。
サーモンの欄でも説明しましたが、アニサキスの問題があります。
一度冷凍したものは寄生虫を処理できるため、回転寿司や握るお寿司屋さんでは問題ないといえます。
心配な方は食べるのを避けてください。
アニサキスは1cmくらいで白く、見ると動いているのがわかります。
自宅で生のいくらを買ってきて自家製の醤油漬けにする場合は、注意深く見ると発見できるでしょう。
万が一のことを考えて、妊娠中に自家製いくらを食べるのは避けることをおススメします。
冷凍での死滅は-20度以下のため、家庭では難しいと考えてください。
コレステロールは高いため、1貫など食べる量は制限したほうがよいかもしれません。
赤い色素はアスタキサンチンで抗酸化パワーを持ちます。
筋子の総水銀含有量/0.015µg
8・納豆巻き
妊娠中でも安心して食べられる食材ですね。
発酵食品で動脈硬化予防や、大豆に多いイソフラボンの効果も期待できます。
9・カルフォルニアロール
アボガドなら妊娠中でも安心して食べられます。
マグロのような食感があるため、生魚を食べたくなったら活用してみましょう。
森のバターとも呼ばれ栄養価が高くなっており、良質な脂肪が摂取できます。
サーモンやイクラが入っていても少量のため、水銀の量が少なくて済みます。
10・ウニ
ウニには妊娠中に摂取したい葉酸が多く含まれています。
水銀の蓄積は少なめですから、食べても問題ないでしょう。
総水銀含有量/0.002µg~0.04µg
厚生労働省がまとめた水銀含有量のデータよりhttp://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/050812-1-05.pdf
妊娠中に刺身・お寿司を避けたほうがよい理由
妊娠中に刺身・お寿司などを避けたほうがよい理由は主に2つあります。
大型魚に含まれる水銀など有害金属を避けるため、2つ目は食中毒の予防のためです。
ほかにもビタミンAの過剰摂取や、寄生虫の問題などもあります。
水銀の摂取
厚生労働省によると、日本人の水銀摂取量の80%が魚介類からとなっているそうです。
一部の魚介類については、食物連鎖により水銀濃度が高くなってしまうものがあります。
週に1回までに留めるとよいのがキンメダイ・マグロ・メバチなどです。
これらは1週間に80g程度に留めるとよいとされています。
刺身なら1人前、お寿司なら5貫くらいの量となります。
水銀による胎児の影響について
妊娠中に1回ぐらいお寿司で水銀を多く食べてしまったとしても、胎児に重篤な影響が出るわけではありません。
しかし水銀が多いとリスクがあることは確かです。
音を聞いた場合に反応が遅れるなど、神経発達に影響を及ぼすといわれています。
一方で妊婦の頭髪中水銀濃度が50~100ppmと高濃度でも胎児に異常がないという報告もあるため、ある程度の制限に留めればよいとも考えられます。
水銀の摂取量は普段から気をつけるべき?
魚介類には水銀が含まれるものが多数ありますが、日常生活に影響を与える程度ではありません。
毎日の食事で水銀を取り込んでも、健康に害を与える最大量の59%程度のため、影響は少なくなっています。
取り込んだ水銀はからだに蓄積されることはなく、体の解毒作用により排出されていくため心配は少ないでしょう。
そのため普段の食生活では摂取量に注意する必要はないのですが、妊娠中は胎児の解毒力が弱いため、1週間で摂取する量を調節したほうがよいといわれています。
妊娠中では、妊娠4ヶ月ころに胎盤ができあがります。
胎盤には有害な物質を遮断する作用もあるため、これ以前にとくに注意しましょう。
重要なのは妊娠初期から胎盤ができあがる妊娠4ヶ月くらいまでです。
妊娠中はマグロや深海魚、鯨などの魚介類は避けたほうがよく、食べる場合は週に1回以内に留め1週間の合計で50~100g程度の摂取が望ましいとされています。
なぜ魚介類に水銀が含まれるの?
天然の海水にも無機水銀が含まれ、海中のプランクトンによりメチル水銀に変換されます。
それを食べた魚介類のからだに蓄積していき、食物連鎖により小型の魚を食べた大型魚に多く水銀が蓄積していくしくみです。
食物連鎖の頂点に位置する魚介類ほど、水銀が蓄積していると覚えておきましょう。
海外における魚介類の摂取制限
日本では妊娠中の女性に対する水銀摂取の注意喚起が多少遅れている傾向があるようです。
米国ではサワラ、ツナ缶、タラも注意が促がされています。
デンマークではスズキ、カレイも1週間の間で制限すべきとしているようです。
食中毒の危険性
妊娠中は普段より免疫力が低下しやすく、傷んでいるもので食中毒にかかるリスクがあります。
リステリアによる食中毒
厚生労働省のデータによると、日本でリステリアによる食中毒の報告例はないとのことです。
食品安全委員会によると、平成23年に年間200人がリステリアで食中毒をおこしているという報告もあります。
リステリアは川の水や動物の腸管内に生息する細菌で、普段は重症化することはありません。
妊娠中は注意が必要で、海外では流産したという報告もあります。
重症化すると死亡する可能性もあるためWHOから注意が呼び掛けられているようです。
感染源となりえるのが、乳製品や食肉加工食品です。
チーズ、生ハム、スモークサーモン、コールスローなどの食中毒例が欧米では発生しています。
加熱しない食べ物で発生しやすく、作り置きおかずも危険性があるでしょう。
お寿司でも加熱せずそのまま乗せる食材に注意してください。
下痢により子宮の収縮リスク
激しい下痢を引き起こす食中毒は、流産リスクがあります。
腸と子宮は密接なつながりがあって、下痢すると子宮が収縮しやすく注意が必要です。
逆にお産のときに子宮が収縮すると、下痢しやすい方もいます。
妊娠中は免疫力が下がりやすい
妊娠中は胎児を異物としないよう、免疫力が低下します。
胎児は自分と夫のDNAが含まれているため、ある意味異物なのです。
免疫力が働いてしまうと流産する可能性があるため、女性の体は妊娠すると自然に免疫力を低下させています。
免疫力の低下は妊娠の継続には必要なのですが、感染症には弱くなるため注意しましょう。
いつもは問題がない食品の腐敗でも、妊娠中は影響が出る可能性があります。
食中毒を防ぐ対策
今回紹介した妊娠中に食べてもよい寿司ネタには、生の食材も含まれています。
生の寿司ネタでは食中毒の危険性がありますから、必ず対策も一緒にしましょう。
お寿司や刺身にガリ、大根のつま、わさび、シソなどが付けられているのも、これらの食品には殺菌効果があって、食中毒予防に役立ってくれるからです。
お寿司や刺身を食べたら、必ずガリも一緒に摂取してください。
これで食中毒予防ができます。
また緑茶にも抗菌パワーがありますから、一緒に飲むとよいですね。
ビタミンAの過剰摂取
うなぎなどビタミンAが豊富な寿司ネタに注意が必要です。
ビタミンAの過剰摂取は、胎児の成長阻害や、先天性奇形を招きます。
食品安全委員会の見解では、妊娠中に1日650~780μgREのビタミンA摂取に留めるべきだとされています。
うなぎのかば焼きは50g相当のため、お寿司で1貫食べたぐらいでは許容量です。
せいぜい2~3貫までにとどめておきたいため、回転寿司で2貫セットなら、ひとつを家族に譲りましょう。
寄生虫の危険性
お寿司を食べて寄生虫に感染する可能性があるのは、アニサキスです。
胃に寄生した場合は、内視鏡を使ってつまみ出します。
腸に入り込むと取り出すことができなくなり、そのまま便と一緒に排出されるのを待つしかありません。
アニサキスが寄生する可能性があるのは、鮭、いくら、サバ、イカ、サワラです。
ニシン、イワシ、サンマなど青魚にも寄生している可能性があります。
イカは飾り切りで細かく斜めに包丁を入れていると、アニサキスを殺せる可能性が高くなるのです。
お寿司屋さんでは生のイカをさばいたときには、必ず飾り切りをしています。
妊婦が寿司を食べるときの注意点
妊娠中にお寿司を食べる機会がある場合は、次のような点に注意してみましょう。
新鮮なものを選ぶ
食中毒を防ぐために、できるだけ新鮮なものを選んでください。
スーパーでお寿司を食べるときは、値引き商品は選ばないのが無難です。
回転寿司や握るお寿司屋さんは、品質チェックが厳重で安心して食べられるお店を選びましょう。
ガリやワサビを一緒に食べる
お寿司と一緒についてくる、ガリやワサビなど殺菌作用があるものを一緒に食べましょう。
これらの食品で食中毒リスクが低下します。
回転寿司より握ってくれるお寿司屋さん
回転寿司が一概に悪いわけではないのですが、長い間回っていれば鮮度が落ちている可能性があります。
最近は、回転寿司でもタブレッドで注文して、握りたてのものを届けてくれるサービスもあるようです。
そういったものなら、鮮度に気を使わなくて済みます。
握ってくれるお寿司屋さんでも、回転率が悪いと鮮度が落ちている可能性があります。
信頼できる方が握ってくれるなら、安心して食べることができるでしょう。
加熱しても水銀の量は変わらない
水銀はたんぱく質と結合していると考えられており、加熱しても減ることはありません。
マグロのステーキでも水銀の量は変わらないため注意しましょう。
缶詰に使われているマグロは、水銀の少ないキハダマグロが使われているようです。
出典:日本生協連
https://jccu.coop/food-safety/qa/qa02_02.html
手作り寿司も衛生面に注意が必要
スーパーでお寿司用のネタを買ってきて、家庭で手作りする場合は、鮮度に注意が必要です。
握る人の手に食中毒の原因となる細菌が付着していることもあるため、手をよく洗いましょう。
糖質の量が多くなり肥満に注意
お寿司はすし飯に砂糖を入れるため、糖質摂取量が多くなる可能性があります。
ヘルシーなイメージですが、糖質摂取が多くなればインスリンが過剰に分泌して、余ったエネルギーを脂肪として蓄えてしまうのです。
妊娠中は肥満に注意しなければならず、お寿司の食べ過ぎは避けましょう。
寿司飯の塩分量に注意
すし飯には砂糖だけでなく塩もたくさん入れています。
塩分の摂取量が多くなると、むくみが発生しやすく注意してください。
寿司飯のみを食べる対策
妊娠中にお寿司が食べたくなるのは、さっぱりとした寿司飯狙いの方もいるようです。
寿司ネタを食べることに不安を感じるなら、寿司飯だけを食べてみてはどうでしょうか?
物足りないときは、納豆を入れて巻き寿司にするとボリュームが出ます。
まとめ
妊娠中はお寿司、刺身が食べられないなんて悲しいですね。
あまり深刻にならず1週間に1度と決めればそれほど影響はありません。
お寿司を毎日食べる人なんていませんから、多くの場合は大丈夫です。
続けて食べたい場合は生の魚をできるだけ避け、影響の少ないネタのお寿司を選ぶことをおすすめします。
ほかにも水銀の量が少ないアジ、イワシ、イカ、カニなどもおすすめです。
お寿司を食べに行くときには、大型魚より小型魚を選ぶようにしましょう。
マグロは絶対に食べてはいけないわけではありませんから、週に1回程度に留め1貫や2貫程度なら許容範囲だといえそうです。
マグロなどの大型魚を食べた週は、ほかの魚介類も制限して調節してくださいね。
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